「いちご白書」をもう一度




【 通算226号 】


4月25日、本日のお題は、「いちご白書」をもう一度




アルバム単位で、真理さんの曲をご紹介する今回の企画、今、1976年6月1日発売のアルバム『私は天地真理』について、ご紹介しています。



この真理さんの12枚目のアルバム私は天地真理の表裏表紙と、収録の構成は次のようです。

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A面
1 水色の恋
2 童話作家
3 「いちご白書」をもう一度
4 春の風が吹いていたら
5 夏を忘れた海
6 お嫁においで
7 矢車草


B面
1 ひとりじゃないの
2 若葉のささやき
3 ふたりの日曜日
4 なごり雪
5 ウイスキーの小瓶
6 哀しきマリオネット
7 告悔
8 オー・マリヤーナ
9 矢車草(アンコール)





本日のご紹介は「「いちご白書」をもう一度」です。


この曲は、プレミアムボックスではDISC9の3番に当たります。





この曲に感激された方、もっと天地真理の世界を堪能したい方はこちらのサイトでプレミアムボックスをお求めになれます。


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ソニーミュージック「プレミアムボックス」購入ページ






さて、本日と次回にわたってはこのアルバム「私は天地真理」の前半のヤマ場と思える曲が続きます。

その一つをお届けする今回は『「いちご白書」をもう一度』です。この曲は当時(1975年当時)のヒットチャート1位を獲得した曲ですので、ご存じない方はいらっしゃらないと思えるほど有名ですね。

そんな私はお恥ずかしいことに、余りこの曲に馴染みがなかったのです。それはきっとこの曲のテーマが学生運動であり、当時中学3年生くらいであった私にはきっとよその世界の曲に聞こえたのだと思います。

今、ここでこの曲に関する記事を書くに当たり、いろいろと調べる機会をいただきました。既にご存じの方にとっては、余計な解説になるかもしれませんが、でも今から40年前を振り返るに良い機会でもありますから、どうぞお付き合い下さい。





まずは「いちご白書」とは? から進めて参ります。Wikipedia の解説に寄れば

「原題:(The Strawberry Statement)はアメリカ人作家ジェームズ・クネン(James Simon Kunen)によるノンフィクションである。著者が19歳の時に書かれ、コロンビア大学での1966年から1968年までの体験、特に1968年の抗議行動(en)および学生抗議者による学部長事務所の占拠についての年代記となっている」

とあります。更にはこの「いちご白書」の意味について、

「『いちご白書』という題はコロンビア大学の学部長ハーバート・ディーンの発言に由来する。ディーンは大学の運営についての学生の意見を、学生たちが苺の味が好きだと言うのと同じくらい重要さを持たないものとして見下した」

とあり、要は大学の運営に口を出す学生を揶揄した呼び方であったようです。



そんなノンフィクションは1970年に映画化され、カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞したそうですが、実際の観客動員数はどうだったのでしょう?学生運動がテーマの作品ではさほどヒットしたとは思えませんが、下に掲げた当時のポスターを見る限りは、当局に寄る熾烈な制圧の中で恋人同士の愛が引き裂かれる、歌詞にあるようなそんな「悲しい場面」も想像されます。もしかすると感動的だったのかも(スミマセン、全て想像です)。


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         1970年当時のポスター



次のステップは『「いちご白書」をもう一度』という曲を作った人の話です。その人はこれまた有名な荒井由実さんです。

荒井由実さんが青山学院大学に在学中の交際相手と、青学から渋谷駅まで歩いたことをイメージして書いた曲であると伝わっていますが、そんな大事な曲をどうして自分で歌わなかったのか、という疑問が沸いてきますね。


その話に至る前に、この曲を歌っているグループ(この曲の制作当時はヂュオ)について、お話し致しましょう。そのグループは『バンバン』という名で、当初3人でスタートしましたが、ヒット曲に恵まれず、一人が抜けて二人になった時点で、この曲「いちご白書」をもう一度」に出会ったということです。

実際は「出会った」という受動的な言い方よりもっと積極的で、二人の中のお一人、ばんばひろふみさんが窮地を脱しようと、荒井由実さんが将来結婚される、松任谷正隆さんにコンタクトし、当時交際のあった荒井由実さんに依頼することで、この曲が提供されることになったそうです。

ばんばひろふみさんと言えば「SACHIKO」という曲で有名ですね。正直なところ私としては、SACHIKO=ばんばひろふみ、という印象の方が強いのです。済みません。

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SACHIKO を歌うばんばさん




話が遠くなりましたが、以上のような経緯で、荒井由実さんの曲『「いちご白書」をもう一度』がデュオ「ばんばん」に提供されることになります。





作詞・作曲:荒井由実
編曲:竜崎孝路

いつか君と行った 映画がまた来る
授業を抜け出して 二人で出かけた
哀しい場面では 涙ぐんでた
素直な横顔が 今も恋しい
 
 雨に破れかけた 街角のポスターに
 過ぎ去った昔が 鮮やかに甦る

君も観るだろうか 「いちご白書」を
二人だけのメモリー どこかでもう一度

僕は不精ヒゲと 髪を伸ばして
学生集会へも 時々出かけた

 就職が決まって 髪を切ってきたとき
 もう若くないさと 君に言い訳したね

君も観るだろうか 「いちご白書」を
二人だけのメモリー どこかでもう一度

二人だけのメモリー どこかでもう一度





当時の荒井由実さんが恋人と「いちご白書」について語らいながら渋谷駅までの道を歩く。その様子を歌詞にメロディにしたこの曲は、当時の社会現象である、学生運動が色濃く残る内容となっています。

たとえば、歌詞の中に出てくる「学生集会」とはホームルームなどではなくて「安保粉砕!」などと、シュプレヒコールしながら、デモに移る前の決起集会のことだそうです。当時はこれらの特徴的な言葉の他に「火炎瓶」「鉄パイプ」「全学連」「日米軍事同盟」「反帝学評」「我々は、.....」といった言葉を使うことが一種の格好良さを伴っていました。私も1979年に地方の大学に入学しましたが、既にその頃には学生運動も下火となり、一部の左翼分子が学内に居残り、時折スピーカーからがなっておりましたが、1970年当時のように実際のデモに移るということはありませんでした。ですので、私にとっても「いちご白書」の時代は一昔前の出来事なのです。



以上のような背景の中で作られた『「いちご白書」をもう一度』という曲を真理さんがカバー曲に選んだ、これがどういう意味を持つのかですが、当然ながら当時のヒットチャート1位の曲であったこと、そして真理さんの好きなフォーク調の曲であったことが選ばれた理由だと思います。









さてさて、背景説明が長過ぎて恐縮です。これからは実際の皆さんの歌唱をお聴きいただきます。



まずは本家本元、バンバンによる『「いちご白書」をもう一度』をお聴きいただきましょう。SINTESI76 の作品でお聴き下さい。







続きまして、荒井由実さん自身が2003年にアルバムでカバーしている歌唱もお聴きいただきます。natunoaijinn さんの作品からどうぞ。








今回は特別にもう二方も交えて久々の競演とさせていただきます。

一人目は「私の彼は左きき」で有名になった麻丘めぐみさん。可愛いという印象のままで封印されている彼女はこんな曲もカバーしていたんですね。TheNekogami22 さんの作品です。






続きまして、中森明菜さん。久々に聴く彼女の声は流石は一世を風靡した「明菜ここにあり」と言わんばかりの一枚上手の大人びた声ですね。labyrinth127 さんの作品からどうぞ。










そして、トリは天地真理さんです。98junyugo さんの作品をお借りしてのご紹介です。










お聴きいただき、如何でしたでしょう?

私の率直な感想を言わせていただけば、個人的な評価とお断りした上で申し上げますが、天地真理さんの歌唱が最も適していると思います。声の抑揚、声量、感情表現、どれをとっても右に出る人はいないさえ言えると思います。

ご本家をも凌駕してしまうほどに感情移入が上手い真理さんですが、もう一つ評価の高い曲がありましたことをここにお伝えして、今回のご紹介を終わりにしたいと思います。

長らく、有難うございました。








さて次回はA面4番目の曲「春の風が吹いていたら」です。

どうか気長にお待ち下さい。





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