一枚の写真




2月5日、本日のお題は、一枚の写真




アルバム単位で、真理さんの曲をご紹介する今回の企画、今、1975年12月21日発売のアルバム『小さな人生』について、ご紹介しています。



この真理さんの11枚目のアルバム小さな人生の表裏表紙と、収録の構成は次のようです。

lp_11_20120131121058.jpg


A面
1 一枚の写真
2 レイン・ステイション
3 家なき子
4 海辺に誘われて…
5 ある恋の感想
6 さよならこんにちは

B面
7 夕陽のスケッチ
8 明日また
9 ひとりぼっちのデート
10 京都でひとり
11 明日への愛
12 小さな人生




本日のご紹介は「一枚の写真」です。

この曲は、プレミアムボックスDISC8の1番に当たります。







今回から真理さんの11枚目のアルバム「小さな人生」についてご紹介を進めて参ります。

個々の曲に触れる前にいつものように、この当時に真理さんが置かれていた状況、そしてこのアルバムの制作の背景について少しだけ振り返ってみたいと思います。

この1975年の1年間に真理さんがリリースしたシングル、アルバムは次のようでした。

愛のアルバム    9万枚
はじめての涙    6万枚
さよならこんにちわ 4万枚
夕日のスケッチ   2万枚

アルバム 君よ知るや南の国  1万枚
アルバム 小さな人生     不明 

(「夏を忘れた海・天地真理のページ」から入手)


ご覧のように新譜が出る度に、売上が減っていくのです。これについてプレミアムボックスの解説本では

「75年3月までに2年半にわたり5作続いた真理ちゃんシリーズが終了し、長年取ることができなかった休息と充電を兼ね、2月から3月にかけ、、約1ヶ月のヨーロッパ旅行へと出かける。これが急激な失速への始まりとなった。一時とは言え毎日のように出ていたブラウン管から姿を消すことは当時の歌手にとっては大きな打撃であり、全盛期を過ぎていた彼女にとっては致命的な結果をもたらす。それに加え、ここぞとばかりに襲いかかるゴシップの嵐。人気絶頂期にはものともしなかった天地真理だったが、この時は精神的にも追い詰められ、いつしか情緒不安定に陥ったしまった」

とあります。このことは先日の「ミュージアム講座」でも触れられた内容ですが、当時の業界関係者であった酒井政利さんもその酷さを強調しておられました。そんな状況を心配した当時の担当ディレクターやスタッフ陣は曲作りの過程から天知真理にプラスになるように配慮してくれたそうです。それは山口洋子+安井かずみという女性作詞家2人による異例の合作シングル「さよなら こんにちわ/明日また」であり、作曲・編曲に当たった筒美京平さんらであったようです。


当時の天地真理さんの心情とは裏腹にこのアルバムは”隠れた傑作”と言われます。それは当時の担当ディレクターの明確なコンセプトに基づいたアルバム作りにより、天地真理さんのシンガーとしての力量がいかんなく発揮されていると評されるから。そのコンセプトは「過去のことを良い想い出として封じ込め、明日の小さな夢、小さな人生に向かって歩いて行きましょう」という意図で制作されたとのことです。

「小さな人生」というタイトル名について解説本では「シンプルで等身大の生き方こそ、幸福な人生だと感じる主人公、そこには自分自身でさえコントロールできなくなるほど大きくなった”天地真理”から、一人の女性へと戻ろうとする姿が垣間見える」とあります。

最後に再び解説本の言葉を借りて「天地真理は希有な才能と国民的な人気に恥じない実力を兼ね備えたシンガー」が私の脳裏に焼き付きます。







さて、そんな1975年の彼女を取り巻く状況を踏まえつつ「一枚の写真」をご紹介して参りましょう。


作詞:安井かずみ
作曲・編曲:川口 真

一枚の写真から 思い出が ほどけるの
あの時 何気なく つないでた 手と手
ギター弾くたび いつも間違える
そんなあの人が とても大好きだったのに
恋人というよりも 兄妹のようだった
ふたりは似ていたわ 色んなこと すべて

いつだかのコンサート 色あせた プログラム
あの時 帰り道 初めてのお酒
とても自然に 肩にもたれて
ちょっと大人びた 夜は スリルがあったのに
恋人というよりも 兄妹のようだった
わたしは忘れない 青春のすべて





作詞をされた安井かずみさんは、言うまでもなく天地真理さんのデビュー当時からご協力いただいていた大切な方。この作品においても当時の担当ディレクターやスタッフ陣のコンセプトを正しく理解して下さり「過去の想い出(真理さんにとってはアイドルとしての頂点としての)を思い起こさせる」というアルバムのトップバッターとしての役割を如何なく発揮されています。

作曲・編曲の川口さんは、こちらも歌謡界の大御所。由紀さおりの「手紙」、中尾ミエ「片思い」、金井克子「他人の関係」等の作者と言えば、ガッテンガッテンしていただけると思います。私をしてこの作品を「イチオシ」とさせていただいているのはそのメロディのしっとりとした仕上がりなのです。



それでは何はともあれ、作品をお聴きいただきましょう。今回はスリーピーが2010年2月ですから今から2年前に最初にYoutube にアップした処女作からご覧いただきましょう。使われている画像は mariist さまのサイトから勝手に持ってきたものです。当時は著作権論議が活発で、私もこの映像をしばらくの間は非公開にしていたのですが、今なら marist さんも許して下さるでしょうか、お願いします。フルコーラスでどうぞ。







お聴きいただき如何でしたでしょう?

イントロの最初の部分はテンポが特別に速いのですが、徐々にゆっくりとなって本来の速さに戻ります。これは当時の想い出(天地真理全盛期の流れの速さ、凄さ)を象徴しているようです。

「いつだかのコンサート 色あせたプログラム」の部分も当時の天地真理コンサートの凄さを思い起こさせますね。


私は2年前に初めてこの曲を聴いたとき、勿論その制作の意図など分かりませんでしたが、単純にそのメロディの印象深さに打たれてこの曲が好きになりました。その後は時にはベスト5に挙げたこともありますし、折に触れて特集を組ませていただきました。お時間のある方はこちらにもお立ち寄り下さい。下の青い文字をクリックしていただくとジャンプします。2回とも同じ映像でしたね。変わり映えしない内容でスミマセン。


2010.1.25 天地真理の後半ベスト5

2011.2.1 一枚の写真(番外編)




今回は私のお気に入りの1曲「一枚の写真」をお聴きいただきました。私がこのブログを初めて間もない頃に出会った作品ですので思い出もひとしおです。今後もこの曲を大切にして行こうと考えております。











さて次回は「レインステイション」

名曲続きでワクワクドキドキのスリーピーです。どうか気長にお待ち下さい !










にほんブログ村 音楽ブログ 女性ミュージシャン応援へ
にほんブログ25日

コメントの投稿

非公開コメント

真理さんの人生ドラマ

スリービーさん こんばんは!

アルバム 小さな人生 はスリービーさんの解説を拝見させていただいて初めてそのストーリーを認識した次第です。
スリービーさんイチオシのアルバムなんですね。
一枚の写真は、なんで始めはこんなにテンポが早いんだろうと思っていました。
アルバム全体で一つのストーリーになっていたんですね。
改めてその真理さんの生のドラマになぞらえたストーリーを意識して聞き直しています。
真理さん、いろんな事があって大変だったですね。
解説本の字は私の目には小すぎてよく見ていなかったので、拡大コピーしてもう一度読み直しました。(眼鏡が合わないのです)

話は脱線しますが、解説本に資料協力はいつもイベントでお世話になっているあの荘清二郎さんのお名前が載っていました。
今まで気が付きませんでした。
お恥ずかしい限りです。

Re: 一枚の写真のイントロ

chita さん、こんにちは。

このアルバムは、制作側の意図としてコンセプトがあるか否かは別にしても私にとってとても大切な作品群です。どの曲をとっても思い入れがあり、しみじみと聴けるものばかり。毎回のご紹介が楽しみなスリーピーです。

ネット検索で如何にヒット上位に持って行くのかについては、有名なアクセスの多いサイトにリンクを張ってもらうのが一番と思います。そうすれば自ずとヒット数が上がると思います。これまで私は自己満足を主眼にこのブログを書いてきました(多くの方に読んでもらうには文面が稚拙なので)ので、その手のお誘いがあってもお断りして参りました。でも一般の方々の目に触れていただくにはこれまで避けて来たヒット数を上げる試みも必要なのかなと、今思い返しております。とは言え、マスコミを利用する手段にも手を抜けませんので、ラジオ番組への投稿やNHK・BSの歌謡番組への特集依頼、新聞への投稿などを徐々に進めて行きたいと考えています。

今後ともよろしくお願い致します。

一枚の写真のイントロ

 2月3日の貴職コメントをみて、ブログ更新は、しばらく無いかなあと心配しておりましたが、早々にUPされ安心しました。

 「一枚の写真」は、イントロと歌詞のメロディーが、全く合わない不思議な変な曲だと常々思っていましたが、今回の記事で、「アルバム小さな人生」が、コンセプトアルバムということがわかり、その謎が解けスッキリしました、ありがとうございす。

 世界初のコンセプトアルバムと呼ばれるビートルズの「サージェント・・・」では、ハードロック調のオープニングのテーマ曲に連続して、スローな次の曲「ウィズ・ア・・・」となり、最後は、アンコールとして「ア・デイ・・」で終わるのは、あまりにも有名です。

 「一枚の写真」のイントロ部は、「アルバム小さな人生」というショーがこれから始まりますというオープニング曲なんですね、だから、2つの別々の曲が「一枚の写真」に納まっているんですね、おそらく。
 そして、ラストから2曲目の「明日への愛」は、ショーのエンディングとして、アウトロは、長く、しっかりした終わり方になっています。そして、アンコールとして「小さな人生」で本当に幕が閉じるんですね。

 真理さん自身は、何も考えていなかったと思いますが、「アルバム小さな人生」は、全体を通して聴いて、初めて、完成度が高い作品と理解できるんですね。

<蛇足>
 2月3日の貴コメントに「頑張って書いても一般の方には決して届くことがないのだということが、この2年間進めてみてやっと分かったというのが本当のところなのです。」とありますが、全国津々浦々、あるいは有名人、一般人関係なく、情報を得ることができる手段は、もはやネット以外にありません。

 ただ、ネットの検索システムで、例えば、「天地真理」で検索した場合、未だに、変な記事が上位の方にあり、貴ブログをはじめファンの方々のWEBサイトを見つけ出すのが困難です。
 上位に位置づけるためのテクニックがあるそうですが、何とかならないでしょうかね。引き続き、貴ブログのますますのご発展をご祈念しております!!
プロフィール

スリーピー

Author:スリーピー
真理さんを応援するブログへようこそ!

真理さんは、私の姉のよう。
私はそんな おっちょこちょいな姉を想う、おせっかいな弟かな。

このブログでは、皆さんと彼女の真価をお伝えして参ります。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード